片麻痺 奮闘記 第4日目 ୨୧ *。

 

「 ぱ、ぱ、ぱ、ぱ、ぱ 」

 

「 ぱ、ぱ、ぱ、ぱ、ぱ 」

 

先週セカンド・オピニオンの病院に行った際に

聞こえてきた。

 

ん?  懐かしいな

素敵な景色が見える、大きな窓。

窓の近くにおじいちゃんとリハビリの先生が座って、言っていた。

 

「 ぱぱぱぱぱ、ぱたかぱたかぱたか 」

私も言語療法士の先生と練習した。

でもその練習は、まだまだ後になってから。

 

最初の一ヶ月は、寝たきりで

水、何ミリ飲めるかどうかの世界だった。

単語しかまだ言えていないベッドの私の横で、言語療法士の先生がボイスレコーダーで録音していた。

 

リハビリ室にようやく降りて、間もなくたった頃

あの時の私の声の録音をぜひ聴きたい、と言った。

 

その人によって聞いてみたらパニックになる可能性もあるかもしれない、と先生は言う。

 

でもやっぱり聞いてみたくて思い切って聞いてみた。

 

案の定、今までのこと全部思い出してパニックになった。

 

あれ以降、未だに聞いていない。

 

 

 

 

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